ウォーターゲート事件も霞むニクソンとサンプソン合意

September 5, 2024、今回の投稿は、ウォーターゲート事件がアーカイブズに与えた影響についての4回シリーズの第一回目である。

今年はウォーターゲート事件から50周年にあたる。リチャード・ニクソン大統領の辞任につながったこのスキャンダルは多くの人に知られており、大統領記録法の制定につながった。今回はこの事件にまつわるあまり知られていないエピソードを紹介しよう。

大統領記録法が出来る以前は、ジョージ・ワシントンに始まるすべての合衆国大統領は、退任後に大統領書類を持ち去った。歴代大統領は、書類を家族に譲ったり、寄付したり、廃棄したり、何でもした、伝統だった。

ニ クソンは数十年にわたる政治家としての名声がウォーターゲート事件によって、一瞬にして崩れ去った。ニクソンはシンプルな解決策を思いついた。ニクソン政 権の大統領記録資料を自分のものとし、最悪の事態を世間から隠すことを思いついた。大統領時代の資料を管理できれば、自分の歴史的遺産を思い通りに形作れ るからだ。

ニクソンはNARA館長でなく、当時NARAを監督していたGSA(一般調達局)長官と協議し、二クソンが大統領を退任後も、彼の大統領資料の所有権を保証するニクソン-サンプソン協定と呼ばれるものを締結した。これには、大統領在任中に彼や彼のスタッフが作成したあらゆる文書、写真、そして録音された会話が含まれる。

この協定が物議を醸したのは、ニクソンがこれらの録音テープを10年後、あるいは彼の死後、いずれか早い時点で破棄することができるとも記されていたからである。

 しかし、物語はそこで終わらない。ニクソンの成功も束の間、議会はニクソン-サンプソン合意を無効にする法案を可決した。もちろんニクソンは反撃に出たが、それは何十年にもわたる長く困難なプロセスだった。次回に続く・・・

https://prologue.blogs.archives.gov/2024/09/05/more-than-watergate-the-nixon-sampson-
agreement/